患者を生きる・眠る「読者編」(9)

 「アルコール」には、経験者や家族から反響がありました。

 ●「飲みたい」に勝る気持ち

 29歳の時、アルコールに依存し、親が保健所に相談したのがきっかけで断酒会に入りました。小さいころから神経質で、死や病気について考えると怖くなり、大学生のころから、それらを忘れたいと酒に逃げていました。

 断酒を始めた当初は、周囲の人からも信頼を得られず、つらかったです。しかし断酒を続けると、妻と出会い、会社で昇進するなど少しずつ幸せだと感じることが起きました。5年、10年、15年と続けるうちに断酒が少しずつ楽しくなってきました。酒を飲みたいという気持ちはあるのですが、それよりも断酒による幸福感が勝るのです。

 昨年12月には、断酒30年を…

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