シェフ秘伝レシピ、被災地励ませ 世界に公開の輪広がる

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田中奏子 村山恵二
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 今秋の台風の被災地の農作物を買ってもらおうと、料理のプロたちが自身の秘伝のレシピを公開し、みんなに作ってもらう試みが広がっている。きっかけはフランス在住の日本人シェフのツイート。支援の輪は海を越え、被害を受けた農家に届き始めた。

 料理のレシピは「#被災地農家応援レシピ」のハッシュタグ(検索ワード)で、ツイッターで拡散されている。リンゴを使ったお菓子や落花生を使ったスイーツ、カブのサラダ、野菜をふんだんに使ったポトフなど20以上はある。長野や千葉、栃木など被災地の農作物を買って料理してほしいと呼びかける。

 「被害に遭われた農家から無事なりんご買うのは農家の助けになると思うのです」。きっかけになったツイートをしたのは、愛知県出身で、南仏のリゾート地・ニース在住のフランス料理シェフ神谷(かみや)隆幸さん(40)。日本の台風被害をネットで見て何もできないもどかしさを感じていた。

 10月下旬、ネットで長野のリンゴなど農家が全国で被害を受けていると知った。被災農家の支援につながればと、自身のツイッター(@Taka09KMY)で「リンゴを買った人に、レシピを提供します」とリンゴを使った「タルトタタン」の写真とともにつぶやいた。その後、野菜を使った料理のレシピも公開していった。

 「レシピはシェフの一部。自分の店の外に出すことは基本的にない」と神谷さん。それでも公開したのは「料理人は農家がいないと何もできない仕事だから」。その農家が困っている時に「自分も何かしなければ」と突き動かされた。

 ツイートは拡散され、賛同するシェフが現れた。

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