福岡)不良少年を変えたのは舞台だった 恩師と共著出版
川端俊一
中学では手のつけられないワル、高校も欠席ばかり。でも、舞台に打ち込むことで彼は変わっていく――。約20年前、高校時代の演劇部での活動を通して、人とのつながりを見いだすことができた、かつての「不良少年」とその恩師が、そのころを振り返りながら共著を出版した。人は必ず変われる。淡々と綴(つづ)られた文面から伝わるのは、懸命に生きる意味を見つめ直そうとする若者たちの思いだ。
「心が死んでいくと景色も色を失うのだな」。こんな言葉が書き出しだ。
今月出版された『僕のリスタートの号砲が、遠くの空で鳴った』(高文研)は田原照久さん(36)の中学時代の回想から始まる。
学校をサボって仲間と街をほ…