「ソウル便に乗って」は依頼?圧力? 県幹部に批判の声

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藤井宏太

 日韓関係の悪化により国内各地でソウル便の運休や搭乗率の低下が相次ぐ中、松山―ソウル便の搭乗率維持のため、愛媛県経済労働部の幹部が他部局の幹部に対し、職員の私的な搭乗を依頼していることが分かった。担当課は「お願い」としているが、職員からは「なぜ私費で行かなくてはいけないのか」と批判の声が上がっている。

 松山―ソウル便は2017年に韓国の格安航空会社のチェジュ航空が就航。現在、直行便を週3往復運航している。これまで80~90%台の搭乗率を維持していたが、今年8月は75%、9月に63%に落ち込んだ。

 国際線の振興を担当している同部の国際交流課によると、この状況を受け、部の幹部が10~12月に職員やその家族ら600人程度が乗った場合、全体の搭乗率が1割程度上がると試算。9月末以降、他の部局の幹部に口頭で依頼し、人数の割り当ても提示したという。

 担当者は「ノルマや強制ではなく、あくまでもお願い。直行便の良さを県民に伝える上で、まずは職員やその家族に知ってもらい、PRのきっかけになればと思った」と説明する。

 しかし、複数の職員によると、依頼を受けたある部署では文書が作成され、職員の人数をもとに各課ごとの「目標人数」が定められたという。また、別の部署では上司から「うちからも必ず行かなくてはいけない」と説明されたという。

 部署ごとに対応はさまざまで…

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