制限時間10分、強制終了も 不自由展、電凸対策の効果

有料記事トリエンナーレを考える

岩尾真宏 江向彩也夏 山下奈緒子
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 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」は14日閉幕した。企画展「表現の不自由展・その後」への電話による攻撃(電凸〈とつ〉)が愛知県などにあり、不自由展は一時中止された。事態に直面した現場の対応策は、同様の事態への教訓となり得るのか。

 不自由展で展示された慰安婦を表現した少女像や、昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品などには、「あんたは日本人か」「親の写真が同じように燃やされたらどう思うの」といった執拗(しつよう)な抗議があった。愛知県庁の男性職員は、1件で3時間超も応対した電話もあったといい、「何人もの職員が泣きながら電話を取っていた」。協賛企業にも抗議は及び、その対応も迫られたという。

 男性職員は、電話に追われ、本来の仕事は夜にまわさざるを得なくなった。午前8時から午前4時まで働くことが1週間続き、体重は5キロほど落ち、この2カ月はほとんど休んでいないという。同僚たちも連日、日付が変わるまで仕事に追われていた。

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