安吾の世界、杉本彩さん熱演「神社で演じるの夢でした」

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飯塚大和

 新潟市出身の文学者、坂口安吾の作品をもとにした芝居「真作 青鬼の褌(ふんどし)を洗う女」が9日、同市の県護国神社で上演された。近くの日本海から波音が響く境内で、主演の杉本彩さんらがみせた熱演に観客が見入った。

 坂口安吾の業績を伝える「坂口安吾生誕祭113」の一環で、安吾の会や同市が主催。9日に昼と夜の2回上演され、昼の部は約250人が観劇した。

 同神社の神楽殿や回廊などを舞台に使い、奔放にしたたかに生き抜く主人公サチ子の恋情や孤独が表現された。安吾の妻、坂口三千代がモデルとされる。

 演じた杉本さんは、初の野外公演だった。昼の部の上演後、取材に応じ、「神社で演じるのは夢でした。特別な空間なので、いつもの舞台とは全然違う緊張感があった。波の音の中、神楽殿にトンボが止まっているのを見て、自分が自然と一体となって包まれているような感覚があって……。自然が味方になってくれるような不思議な感覚でした」と語った。

 演じたサチ子については、「…

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