山梨)直筆文にみる宮沢賢治の生涯 県立文学館で記念展
市川由佳子
直筆の手紙などを通して、宮沢賢治(1896~1933)作品の魅力や思想を紹介する「宮沢賢治展 ようこそイーハトーブの世界へ」が、甲府市貢川1丁目の山梨県立文学館で開かれている。
賢治は、盛岡高等農林学校(現・岩手大)の同級生で韮崎市出身の保阪嘉内(かない)(1896~1937)と親交があり、文学館はこれまで書簡を通して2人の関係性を紹介してきた。今回は文学館の開館30年を記念し、賢治の生涯をふかんできるよう心がけたという。
賢治と嘉内が交わした書簡のほか、著名作品の原稿や賢治が両親に宛てた遺書など約100点が並ぶ。目を引くのが「雨ニモマケズ手帳」。直筆で「雨ニモマケズ」の詩が書かれている。亡くなった後、旅行用かばんのポケットから見つかった。現在は複製が展示されているが、11月2~15日には実物が展示される。
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