もの寂しい会社、「血の糸」で面白く リアルな怖さ追求

有料記事

三井新
[PR]

 そのお化け屋敷は、金沢市内の印刷会社の中にある。「大徳総合病院」と書かれたドアを抜け、足を踏み入れると、冷たい風が吹き付けてくる。装着しているヘッドホンからは、ゾッとする音が聞こえる。途中、鏡がある。そこに見えるのは……。

 社内にお化け屋敷をつくろうと提案したのは、印刷会社ダイトクコーポレーション(創業1975年)の小畠(こばたけ)寛祐(ひさし)社長(52)。新聞の折り込みチラシなどの印刷を手がけてきた。だが、近年はネット通販が中心になり、顧客と直接顔を合わせて仕事をすることが少なくなった。「もの寂しさを感じるようになった。来たら絶対に忘れない、面白い印刷会社にしたい」

 昔からお化け屋敷が好きだった小畠さん。地元の金沢美術工芸大の学生に、お化け屋敷の制作を依頼した。学生13人が、もともと会議室や撮影スタジオとして使われていた部屋を改装。実際に廃病院にいるかと錯覚してしまうほど、リアルなお化け屋敷「血の糸」を完成させた。

 同社が開設する印刷通販サイトに登録すれば、誰でも無料で入場できるようにして、昨年10月にオープン。報道などでも取り上げられ、これまでに約250人が訪れたという。

ここから続き

 オープン1周年を機に、さら…

この記事は有料記事です。残り533文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら