宇宙暮らしへ一歩?スペースXCEO、大型船原型機公開

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ボカチカ〈テキサス州〉=香取啓介
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 米宇宙企業スペースXは28日、月・火星探査用の次世代大型宇宙船スターシップの原型機を公開した。同社のイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)は、年内に地上20キロまでの飛行試験をし、半年以内に地球周回軌道に投入、来年には有人宇宙飛行を実現することも可能と明らかにした。

 スターシップは全長50メートル、直径9メートルで最大100人乗りを予定。1段目のロケット・スーパーヘビーと組み合わせると全長118メートルになる。大きさは人類を初めて月面に送ったサターンⅤロケットに匹敵し、積み荷はそれ以上載せられる史上最大のロケットとなる。月や火星探査のほか、地球上の都市間を1時間以内で結ぶ宇宙旅客船としての構想もある。

 衣料通販サイトを運営するZOZOを立ち上げた前沢友作前社長が契約した、民間初の月周回旅行にも使われる。2023年にも予定されるが、マスク氏は「(前沢氏は)たくさんの重要な資源を投入し、開発を助けてくれている」と感謝を述べた。

 スターシップはマスク氏の「宇宙旅行を飛行機旅行のようにしたい」という考えのもと、すべてを再利用できるように設計されている。宇宙から帰還する際は、両側の翼を微調整しながら「スカイダイビングのように」(マスク氏)姿勢を制御し、垂直に着陸する。ボディーは高熱に強く、値段も炭素繊維の2%と安価なステンレスでできている。「火星に持続可能な都市を造るために最速の道筋だ」という。

 マスク氏は、人類が将来、地球以外の惑星に入植することを想定し、「いずれ宇宙で暮らすことを選ぶか、永遠に地球に閉じこもるか。私は前者を選ぶし、みんなも同意してくれると思う」と述べた。

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 一方、米航空宇宙局(NAS…

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