遺伝子似てないほど好相性? DNAで婚活する若者たち

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堀篭俊材=編集委員 宮地ゆう
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シンギュラリティーにっぽん

 氏名や住所と違い、一生変えられない「究極の個人情報」と言われる遺伝子情報が、結婚相手選びや迷宮入り事件の解決に使われ始めた。身近になる遺伝子検査に潜む落とし穴とは。堀篭俊材=編集委員、宮地ゆう

シンギュラリティー:人工知能(AI)が人間を超えるまで技術が進むタイミング。社会が加速度的な変化を遂げることを指すこともある。変化に伴って「見えないルーラー(支配者)」も世界に現れ始めている。

DNAは「運命」を決める?

 結婚を夢見る女性たちに呼びかけるには、似つかわしくない言葉だった。

 「唾液(だえき)をとって、ポストに入れてください」

 9月初めの日曜日、横浜港に停泊した豪華客船ダイヤモンド・プリンセスで、男女が交際相手を探す婚活クルーズの下見会があった。結婚相談所「ノッツェ.」を展開する結婚情報センター(東京)が主催し、韓国や長崎を10月末から船で回る。

 この日の下見会は女性が対象で、8人が参加した。船内のカジノや劇場などを見た後、ラウンジに集まった女性たちに配られたのは、小さなポリ袋に入った遺伝子検査キット。「DNAの数値をコンピューターで分析して相性が合う1番、2番の男性を紹介します」と田山純子法人事業部長が説明した。

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 「婚活は初めて」という30…

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