菊池と浅村が抜けても 西武、2人の「4番」が機能

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照屋健
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(24日、プロ野球 西武12―4ロッテ)

 8月11日、ロッテ戦前のコーチミーティングで、それは決まった。

 昨季の開幕から全て4番を任せてきた山川を7番に降格させ、36歳の中村を2季ぶりに4番へ。辻監督の重い決断だった。

 山川は本塁打こそ打っていたものの、7月の打率は1割台。8月も苦しみ、辻監督は見かねていた。「球にコンタクトできる良さが出ていなかった」。本塁打狙いが焦りにつながり、打撃が窮屈になっていた。

 中村が好調だったことが、決断を後押しした。昨季序盤は「このままじゃ引退するかも」とこぼすほど不振だった反省から、体のキレを出そうと走ったり、構える手の位置を試行錯誤したりした。鋭い振りを取り戻し、「若い頃は、自分が決めてやろうと打席に入っていたけど、今は『自然体』でできている」。満塁機の打率は5割超えと好機に強く、リーグトップの123打点。4年ぶりに30号に到達し、完全復活した。

 重圧が軽くなった山川も息を吹き返した。中村の姿勢を見て、「状況に応じてチーム打撃も大事」と柔軟性も出てきた。打率を上げ、結果的に「第2の4番」として厚みが加わった。

 「パッと代えられるもんじゃない。ずっと、悩んでいた。山川だけは絶対代えないつもりだったから」と辻監督。チームは打順変更を機に28勝11敗。首位に離されかけたが、チームはまとまった。

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 菊池、浅村と投打の軸が抜け…

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