77歳、初めて手にした被爆手帳 申請「勇気なかった」

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岡田将平
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 広島、長崎で原爆に遭った被爆者の数は今年3月末時点の集計で14万5844人。高齢化により減っていく一方で、新たに加わる人もいる。年を経て被爆者健康手帳の申請をし、交付を受けた人たちだ。長年、自身の被爆を受け入れられずにいた沖縄県内の女性(77)も今年、被爆者として歩み始めた。

 「被爆の場所 長崎市上戸町 爆心地から6・0キロメートル」。ピンク色の表紙の手帳に74年前の被爆の事実が刻まれる。直接被爆だけではなく、その後に爆心地から2キロ以内の長崎市宝町付近に「入市」したことも記される。

 沖縄の女性にこの手帳が交付されたのは、今年2月のことだ。被爆者援護法上の被爆者は手帳を持つ人とされ、厚生労働省によると、2018年度、全国で新たに87人に手帳が交付された。女性は「勇気がなかった」と、これまで手帳を求めなかった理由を語る。

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 女性は長崎市で生まれた。被…

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