核廃絶へ「融資させない運動」 預金者誰もができること

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聞き手・核と人類取材センター・田井中雅人 大隈崇
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 銀行に口座がある人は、核兵器廃絶のためできることがある――。核兵器の製造に関わる企業にお金を貸さないよう求める運動を、オランダのNGO「PAX(パックス)」が進めている。国連が定めた「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」(26日)を前に、責任者のスージー・スナイダーさんにねらいを聞いた。

 私たちPAXは核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))の国際運営団体の一つで、「核兵器にお金を貸すな」と題した活動に取り組んでいます。軍事関連企業への投融資について、財務データベースや株主への報告書などを継続的に精査し、実施している金融機関を「不名誉リスト」に列挙しています。

 今年6月の報告書では、2017年1月~19年1月の状況をまとめました。核兵器関連の事業に関わっている主要な企業が18あるとみています。私たちの調査では、その18企業に日本を含む世界325の金融機関が資金を出していました。

 「不名誉リスト」から卒業するには、核兵器製造に関わっている企業とは一切関わらないことが条件になります。この方法が有効なことは前例があります。10年に禁止条約が発効したクラスター爆弾です。この非人道的な爆弾の製造をやめた企業がありますが、「不名誉」と名指しされるのを避けようとする金融機関から、資金提供を受けられなくなることを恐れたからでしょう。

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 核兵器にも同じことが起きる…

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