犬山城望む名門ホテル、老朽化で31日閉館 皇室も宿泊
荻野好弘
愛知県犬山市の名鉄犬山ホテルが31日、閉館する。国宝犬山城を望み、国宝の茶室「如庵(じょあん)」に隣接するホテルとして知られ、皇室も利用した。地元の人にも親しまれたが、開業から半世紀が経ち、建物の老朽化により営業を終える。長年の客や従業員が名残を惜しんでいる。
開業は1965年。博物館明治村や木曽川の鵜飼(うか)い見物などに訪れる宿泊客らが集い、中部経済界の会合も多かった。68年に現上皇ご夫妻、69年に現天皇陛下が宿泊するなど皇室の利用でも知られた。
90年代以降は温泉の掘削に成功し、客室も新装。新たな顧客づくりにも取り組んだが、耐震性不足が判明し、解体が決まった。
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今月26日には常連客や取引…