秋田)能代の2消防士殉職火災 建物の複雑な構造が影響

有料記事

野城千穂
[PR]

 今年1月、能代市で消防署員2人が住宅火災の消火活動中に死亡した事故で、再発防止などを目的として能代山本広域消防本部が設けた調査委員会が調査報告書をとりまとめ、同消防本部が28日に公表した。2人が死亡した経緯の詳細は不明とされた一方で、火元建物の複雑な構造が消火活動に大きく影響したことが指摘された。

 火災は1月22日、能代市中心部にある富町で発生した。木造住宅が密集する地域。木造2階建ての住宅兼店舗を火元として計5棟が焼け、消火活動中の能代消防署の藤田大志・消防司令(当時32)と佐藤翔・消防司令補(当時26)が、火元の建物内で死亡した。

 報告書によると、藤田さんと佐藤さんは午前7時7分の119番通報からまもなく、別々の車両で火災現場に到着。火元の住宅兼店舗の奥のボイラー室周辺で煙が上がっているのを確認し、藤田さんと佐藤さんは建物に入った。

 ボイラー室付近の物置部屋で…

この記事は有料記事です。残り944文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません