「なんかごめん」27年ぶり日本新、40分後更新の城山

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山口裕起
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 観客が芝生内で観戦できるなど新しい形を採り入れた陸上競技大会「アスリート・ナイト・ゲームズ・イン福井」は17日、福井県営陸上競技場であり、男子走り幅跳び城山正太郎ゼンリン)が8メートル40の日本新記録を樹立して優勝した。2位の橋岡優輝(日大)も8メートル32を跳び、1992年に森長正樹(日大)がつくった従来の日本記録8メートル25を更新した。8メートル23で3位の津波響樹東洋大)までが来年の東京五輪参加標準記録を突破した。

 男子110メートル障害は高山峻野(ゼンリン)が13秒25の日本新をマークし、7月下旬に自身がつくった日本記録13秒30を再び更新。女子100メートル障害でも寺田明日香パソナグループ)が13秒00の日本タイ記録で優勝した。

 いきなりの衝撃だった。男子走り幅跳びの1回目。日本歴代2位の記録を持つ橋岡は日本新を狙っていた。「調子がいいからいけるかも」。踏み切りはあわなかったというが、風に押された体は高く宙を舞った。しばらくの静寂の後、記録掲示板に8メートル32の数字が表示される。会場はどよめきに包まれた。

 日大の先輩でもある森長コーチが8メートル25を跳んでから、27年。大会のたびに「先生の記録を僕が抜く」と言っていた20歳がついに有言実行だ。その恩師に頭をなでられ、はにかんだ。

 ただ、この大ジャンプはライバルにも火をつける。その約40分後。この日一番の歓声をさらったのは4歳年上の城山だった。3回目の跳躍は「今までにない、初めての感触だった」。夏場に磨いたという得意の助走でスピードに乗ると、空中でも勢いは失わない。自己ベストを39センチも更新する8メートル40をたたき出し、「自分が一番驚いている」。今季世界2位の跳躍だった。

 四半世紀以上も破られなかっ…

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