(特派員メモ)日本を招待しなかった思い @ソウル

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ソウル=武田肇
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 長崎原爆の日の9日、ソウルでも原爆犠牲者追悼式が開かれた。参列したのは日本統治時代に広島、長崎で被爆した韓国人被爆者ら約100人。例年と違ったのは、日本大使館員の姿がなく、大使名での追悼文の代読がなかったことだ。昨今の日韓関係の急激な悪化で、主催の韓国原爆被害者協会ソウル支部が招待を見送った。

 式の後、鄭貞雄(チョンジョンウン)支部長(78)に話を聞くと「招待を受ける方の負担になると考えた」と日本側を気遣う答えが返ってきた。「けんかをしたいわけではない」とも。

 4歳のとき広島で被爆した鄭さんは、爆風で吹き飛ばされた時にできた傷が右足に残る。放射線の影響とみられる心疾患にも苦しんだ。一家が故郷を離れた背景には植民地支配があった。「日本を恨んできた」

 だが、日本政府は2000年…

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