患者を生きる・眠る「過活動膀胱」(2)
奈良県の西田章子さん(78)は70歳を過ぎたころ、尿漏れや頻尿に悩まされるようになった。トイレが近くなり、夜、眠りを妨げられることが増えた。
県内の総合病院を受診すると、過活動膀胱(ぼうこう)と診断され、「抗コリン薬」というタイプの薬を出された。過活動膀胱は膀胱が収縮し、過敏な状態になっていて、尿が十分にたまっていなくても、尿意を感じてしまう。抗コリン薬は、膀胱の収縮を抑えることで、症状を改善させる。
だが、効果は感じられなかった。「なかなかよくならないのですが……」。医師に相談し、薬の量を増やしてもらった。すると、症状が改善した。
しかし、今度は薬の副作用で、口の中が渇くようになった。「のどがひっかかるような感じがして。ひどくなると、しゃべることにも支障を感じるほどでした」。だが、薬を減らせば、また尿漏れや頻尿がぶり返す。薬で症状と副作用をコントロールすることが難しかった。
悩みながら薬を使い続けてい…
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