宮城)石巻の花火支える、70代の司会者2人
岡本進
石巻の花火はかつて、大曲(おおまがり)(秋田)や赤川(山形)と並ぶ、東北で屈指の規模だった。震災で縮小を余儀なくされたが、大正5(1916)年からの歴史がある夏夜の宴で長年、司会を務め続ける70代の女性2人がいる。
参院選開票の翌日。JR石巻駅前にあるコミュニティーFM「ラジオ石巻」のスタジオに、佐藤千代さん(72)はいた。フリーパーソナリティー及川章敬さん(38)と2人で、毎週月曜午前の番組を担当している。
及川さんから、石垣のりこ氏(44)当選の話題を振られると「演説場所には60、70代の女性が多かったね。子育ての終わった世代が、孫たちのためにどういう社会になって欲しいかを考えたんでないの」。震災翌年に65歳で始めた放送は、石巻弁の直言も交じる人気番組だ。
そんな佐藤さんは約25年前…