ごみの分別、清掃員の日常 芸人が知った新たな世界
高橋美佐子
お笑い芸人の滝沢秀一さん(42)が、ごみ収集現場で働く日々をつづった漫画「ゴミ清掃員の日常」(講談社)が好評だ。6年半前、第1子誕生を機に飛び込んだ世界での驚きや戸惑い、ユニークな職場仲間とのやりとりを、漫画を描くのは「ド素人」という妻の友紀さん(48)がほのぼのしたタッチで再現した。笑って、ホロッとした後、思わずごみを分別したくなる1冊だ。
滝沢さんは芸歴21年。コンビ「マシンガンズ」で活動するベテランだが、売れっ子とは言えない。本書も、東日本大震災の影響でほとんど収入がなかった2012年秋、パート勤めの妻が妊娠し、自ら稼ぐ必要に迫られた場面から始まる。知人に「明日からでも働ける」と聞いて向かったのが、ごみ収集の仕事。「当時は運動不足のビール腹。ものすごい重労働で、嫌でたまらなかった」と苦笑する。
しかし、その奥深さに触れて次第に興味がわいた。
滝沢さんの担当地域では、ビ…