一点集中、おなかから「ふっ」 吹き矢、人気広がるワケ

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森本美紀
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 細長い筒を口にくわえ、腹式呼吸で息を吐いて矢を放ち、的に当てて点数を競う。そんな「スポーツウエルネス吹矢」が中高年を中心に人気だ。

 一般社団法人「日本スポーツウエルネス吹矢協会」(東京)によると、健康のために腹式呼吸を採り入れていた前理事長(故人)が、楽しみながら続けられる方法を探し、たどりついた。1998年、協会を設立。独自のルールや用具を開発し、スポーツとしての吹き矢を広めていった。

 協会公認の大人用1・2メートルの筒は、グラスファイバー製などで140~500グラムの10種超。矢は約20センチ、1グラム以下。プラスチックフィルム製の円錐(えんすい)状で先端の金属は丸みを帯び、安全に配慮されている。半径3、6、9、12センチの同心円が描かれた的の円心部をめがけ、矢を放つ。

 会員は今、4~99歳の6万4千人。支部は海外も含め、約1350に上る。「健康のために」「集中力を高めたくて」「仲間づくりに」など、楽しみ方は様々だ。同協会の湘南茅ケ崎支部長、市川英夫さん(69)は、「的に矢を当てた時の爽快感や腹式呼吸による健康づくり以上に、いい点数をとる喜びが最大の魅力です」と笑う。

 11年前、友人の勧めがきっ…

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