性別に結びつく用語、マンホールもだめ? 米国で議論

ニューヨーク=鵜飼啓
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 マンホールの呼び名は今後は「メンテナンスホール」?――。米カリフォルニア州バークリー市議会が、男や女の特定の性別に結びつく市の用語を言い換える条例の採択に動いている。16日の第1回投票で賛成多数となり、来週の第2回投票でも賛成多数になれば成立する。

 マンホールは「マン」と穴を意味する「ホール」を組み合わせた単語だ。「マン」は男女を問わず「人」という意味でも使われるが、男性を指すこともあり、問題視された。市の用語は男性的なものが多いが、「ポリスウーマン(女性警官)」など女性的なものも言い換えの対象になる。

 市が示した用語例ではほかに、「マンパワー」を「ヒューマンエフォート(人の努力)」や「ワークフォース(労働力)」と言い換える。「ブラザー(兄弟)」や「シスター(姉妹)」は「シブリング(男女の別のない『きょうだい』)」だ。「ヒー(彼)」「シー(彼女)」など代名詞は使わず、肩書や地位で呼ぶことも求めた。

 同州では2017年、男女に加え、男女の性別にとらわれない第3の性として「ノンバイナリー」が選択できるようになった。条例制定を求めた議員は、条例はこうした動きを反映したもので「時宜を得たもの」としている。一方、SNS上では「行き過ぎ」と言った声も多く上がっている。(ニューヨーク=鵜飼啓

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