絶滅が心配されているジュゴンの死骸が、タイ南部の海岸で相次いで見つかっている。今年は14日までに15頭分が見つかり、例年の2倍のペースだ。沿岸漁業の拡大で網に絡まり、窒息死するケースが目立つと専門家は指摘する。
地元メディアによると、タイ南部プーケット島に近いクラビ県とトラン県で14日、計2頭の死骸が見つかった。うち1頭は感染症による病死の疑いがあるが、もう1頭の死因ははっきりしていない。
タイでは年十数頭の死骸が見つかるが、その8割ほどが窒息死だという。保護団体は「今年は沖合の漁業規制が強くなった反動で浅場の漁が増え、網に絡まる個体が多い」と指摘する。網にかかって死んだジュゴンは、魔よけのペンダントなどとして高値が付く牙を抜かれた上で、海に捨てられることが多いという。
ジュゴンは東南アジアや豪州…