難病の相談メール9件、1年半放置 奈良の支援センター

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加治隼人
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 奈良県難病相談支援センターは2日、センターに届いた相談メール9件を約1年半確認せず、放置していたと発表した。6月に相談者から県に苦情の電話があり、発覚した。センターは主な原因を「引き継ぎ漏れ」としたが、当時のセンター内の情報共有も不十分だったと認めた。

 同センターによると、2017年12月~19年6月、相談メール9件が未読のままだった。センターへの相談は電話、面接、メールの3種類。16年度のメール相談件数は3件(全301件)、17年度は7件(同371件)、18年度は17件(同404件)だった。相談メールは、相談者が県ホームページ経由で送る専用メールと、センターに送る直通メールがあり、専用メールで届いた9件が未読のままだった。相談は、難病の当事者や家族からで、医療費の助成制度などの質問だった。

 専用メールは16年7月に導入され、同センターの臨時職員が確認し、他の正規職員が対応や返答をしていた。だが、臨時職員が同年11月末に退職した際に引き継ぎがなかった。センターは所長、次長、係長、係員を含めて5人態勢で、臨時職員以外も専用メールの存在は認識していたはずだが、未読のまま放置されていた。当時の係長は「普通のメールチェックだけでいいと思っていた」と説明しているという。

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 当時の職員は所長も含め、今…

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