東京・上野の国立科学博物館で開催中の「恐竜博2019」。監修者を務める同館標本資料センター長の真鍋真さん(59)の父親は、未来を描くイラストレーターとして知られた真鍋博さんです。父の口癖だった「うざい言葉」を振り返ります。
ひと言でいえば「うざい」。父のことをずっとそう感じてきた。象徴するのが、毎朝「行って参ります」と家を出るときに「行ってらっしゃい」の代わりに言われることが多かった、この言葉だ。
「今日という日は今日しかないぞ」
勤め人ではなかった父は、いつだって家にいた。イラストレーターの真鍋博(1932~2000)。SF作家星新一との共同作業をはじめ、未来社会をテーマにした作品を数多く残した。昭和の子どもたちをわくわくさせて21世紀に希望を抱かせる一方、2人の息子には厳格だった。丁寧なあいさつを求め、夕飯時には毎日、何があったかを逐一、報告させた。
「反抗? 反抗したらもっと…
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