韓流、SNS世代が「第3の波」 訪韓日本人が過去最多

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ソウル=武田肇
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 日韓の外交関係が徴用工をめぐる問題などで「過去最悪」ともいわれる中、今年3月、日本から韓国を訪れた人が約37万5千人に達し、月別では1965年の国交正常化以来、最高を更新したことが韓国観光公社の調べでわかった。SNSを通して韓国のファッションや食文化に親しむ10~20代の女性たちが、政治の壁を越えて交流を支えている。

 1日、観光客でにぎわうソウル・明洞で、熊本県合志市の石川愛奈さん(23)と貴島小百合さん(23)がスーツケースを押しながらホテルを目指していた。道に迷うとスマホの地図アプリを道行く人に示し、身ぶり手ぶりで教えを求めた。

 「韓国に来るのは3回目だけど、親切な人ばかり。国同士難しい問題はあるのは知っていますが、全然気になりません」

 2泊3日の旅の目的は「服とコスメの購入」。お目当ての店はインスタグラムで調べてきたという。

 同じ明洞で「黒糖タピオカミルクティー」で有名なカフェで並んでいた愛知県の天野花香さん(20)は、両親を誘って1泊2日で韓国に来た。「韓国はインスタ映えするおいしいものがたくさんあって、学生のこづかいで買えるかわいい服があるイメージです」

 韓国観光公社によると、最近の日本からの観光客の主力はこうした10代、20代の女性という。これまでの過去最高は12年3月の約36万700人で、このときは中高年の女性が主力。公社のハ・サンソク日本チーム長は「政治に影響されない若い日本の女性が、新しい韓流ブームの影響を受け、韓日関係が梗塞(こうそく)状態にもかかわらず、こぞって韓国を訪れている」という。

 「新しい韓流ブーム」とは…

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