広がるセサミの授業 多様性、社会情勢にあったキャラで

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後藤太輔
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 見た目や考え方が違う多彩なキャラクターが登場する教育番組「セサミストリート」。米国での放映開始から今年で50年となり、世界中の150カ国・地域以上で親しまれている。先入観にとらわれない発想や相互理解の大切さなどを学んでもらおうと、日本では学校の授業などでも使われ始めた。

 埼玉県戸田市の市立新曽小学校。4年2組の教室で4月、セサミを教材にした授業があった。

 テレビ画面の映像を子どもたちが見つめる。道に積もった落ち葉に、鳥のキャラクターのビッグバードが大喜び。「落ち葉はそのままにしよう」と仲間に提案した。そこで、講師の為田裕行さんが問いかけた。

 「みんなは賛成?」

 さっそく声が上がる。ある男児は「危険性がある」と指摘した。落ち葉で滑ってけがをする人が出るかもしれない、と。為田さんはこう返した。「ビッグバードがいいと思うことが、コミュニティー全体の安全とは違うことがあるよね」

 映像は続き、道に積もった落ち葉は片付けるが、後で楽しめるようにみんなでアートをつくって残すと決めた。

 2年前に始まった「セサミ授…

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