ラオウが役場を支配 四万十の町、「北斗の拳」の世界に

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菅沢百恵
【動画】「北斗の拳」とのコラボ企画「春の四万十周遊百裂拳」開催中=菅沢百恵撮影
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 人気漫画「北斗の拳」で高知県四万十町が盛り上がっている。現在開催中のフィギュアの企画展は、入館者数が前年比166%増とにぎわいを見せている。町は合わせて町内の周遊企画を開催し、町役場では「ラオウ」のフィギュアが出迎える。(菅沢百恵)

 北斗の拳は1983~88年に週刊少年ジャンプで連載された。核戦争後の暴力が支配する世界を舞台に、暗殺拳法「北斗神拳(しんけん)」を受け継ぐ主人公「ケンシロウ」らの闘いが描かれている。アニメ化もされた。決めぜりふは「おまえはもう死んでいる」だ。

 フィギュア制作大手の海洋堂(大阪)の「海洋堂ホビー館四万十」(四万十町打井川)では、「北斗の拳」のフィギュアやジオラマなど約400点を集めた企画展「北斗の拳フィギュア列伝」が3月から6月まで開かれている。

 開館7周年と同作品の35周年を記念した企画展。会場では、ケンシロウと恋人「ユリア」のフィギュアが出迎える。歴代フィギュアや名シーンを再現したジオラマ、漫画を担当した原哲夫さんの複製原画などが並ぶ。同社の造形師が塗装したケンシロウと3番目の兄「ジャギ」の胸像は色合いが繊細で、来場者の関心を引く。

 同館職員の谷本道子さん(33)は「『北斗の拳』は人間ドラマがあり、それが長年愛されている一つの理由だと思います」と話す。 火曜休館。入館料は高校生以上800円、小中学生400円、未就学児無料。問い合わせは同館(0880・29・3355)。

 町役場の玄関には、ケンシロウの長兄でライバル・ラオウのフィギュアが立つ。ラオウは物語随一の人気キャラクターで、元横綱稀勢の里は引退会見で作中のセリフ「我が生涯に一片の悔いなし」を意識した言葉を口にした。フィギュアは愛馬「黒王号」にまたがり、高さ3・6メートル、全長4・1メートルの大きさだ。

 近くには、「世に覇者はひとり」などと、ラオウの名ゼリフが書かれた吹き出し風の看板があり、手に取って記念撮影できる。

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 「この町役場は『拳王府』な…

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