中国「和牛牧場」、記者の訪問にピリピリ「何しに来た」

有料記事

海南島=益満雄一郎 米田優人 藤波優
[PR]

 和牛の受精卵などを中国へ不正に持ち出そうとしたとして、運搬に関わったとされる男性らや受精卵を提供したとされる畜産農家が大阪府警に逮捕される事件があった。3人は家畜伝染病予防法違反罪や同幇助(ほうじょ)罪で起訴され、捜査は終結した。上質な牛肉の代名詞として海外でも人気の和牛。受精卵などを遺伝資源として保護するルールがない中、中国に持ち込まれる寸前で発覚した今回の事件は、「氷山の一角」との指摘もある。

 中国南部有数のリゾート地で、「中国のハワイ」とも呼ばれる海南島。「和牛」を提供する店が、高層ビル群の中にある。

 客として入店。店内はすべて個室で、他の客と顔を合わす機会はほぼない。しゃぶしゃぶ用の肉を頼むと、脂肪が網の目のように細かく入っている、見事な「霜降り」が運ばれてきた。肉は非常に軟らかく、舌の上ですぐにとろける。日本で流通する和牛の肉と、外見や食感に変わりは感じられない。店員に調達先を尋ねると、「本社が海南島で育てた和牛の肉です」という。

 店内や料理の写真撮影は「店…

この記事は有料記事です。残り1956文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら