「パジェロの町」生産終了にかみしめる地元の思い

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山野拓郎
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 平成を代表するSUV(スポーツ用多目的車)「パジェロ」。三菱自動車は8月に、かつての看板車種の国内向け生産を終える。製造を一手に担ってきた「パジェロ製造」がある坂祝町では、町の人たちが一つの時代の終わりをかみしめている。

 「この小さい町にあるのはパジェロだけ」。町商工会の竹内浩一副会長はさみしさを感じながら話す。同町には瓦などの特産品もあるが、町民の多くが「パジェロの町」を自認するほど、思い入れは強い。

 パジェロは1982年に発売された。悪路に強く、1990年代のレジャー車ブームを引っ張り、長年三菱自の看板車種だった。県外では「さかほぎ」と読んでもらえないことも多い町民は「パジェロを造っている会社がある町です」と地元を紹介することもある。

 パジェロは税収面でも町を支えてきた。昨年度の法人税収入の34%、固定資産税収入の約2割が同社関連。税収全体でも16%を占める。工場では約180人の町民が働き、町制施行50周年の記念要覧では「まちが誇る産業」の最初に同社が紹介されている。

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 「坂祝町史」などによると…

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