スマホ向け防災マップ運用へ 広島県、豪雨の課題踏まえ

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原田悠自
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 昨年の西日本豪雨で被災した広島県が、スマートフォン向け防災マップアプリを、IT大手のヤフーと共同開発している。全国の土砂災害警戒区域を確認でき、避難を促す通知も受け取れる。危険性を5色に分けて「見える化」し、早めの避難行動を促す。6月末から運用を始めるという。

 広島県によると、地震や気象警報などを通知するヤフーのアプリ「防災速報」の地図上に、新たに土砂災害警戒区域の情報を追加。アプリをダウンロードすると、現在地の他に自宅や実家など任意で全国3カ所を事前登録でき、周辺の警戒区域が地図上に示される。

 大雨などで土砂災害警戒情報が発表され、現在地や登録地点が対象地域に含まれていると、スマホの画面に自動で通知が届く。アプリを開くと、地図上の警戒区域が5段階の警戒レベルに応じて5色に分けて表示される。屋内待機や立ち退き避難など、状況に応じた対応を住民に促す。

 紫色はすでに災害が発生している「極めて危険」、ピンク色は「非常に危険」、赤色は「警戒」、黄色は「注意」、白色は平常時と同じ警戒度だ。

 西日本豪雨では、広島県の土砂災害警戒区域で多くの死者が出た。県の検証で、市町が避難情報を出しても、住民の避難につながりづらい課題が浮き彫りになった。住民への聞き取りなどでは、災害情報をスマホで確認している人が多かった。このため県は、スマホを通して災害の恐れがある地域を視覚的に伝えられる方法を模索した。

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 そこで、豪雨前の昨年3月に…

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