アジの箱に記された数字 仲卸

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抜井規泰
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魚河岸ものがたり:3

 未明、築地市場には、全国の魚介が積まれたトラックが次々と到着する。特に数が多いのが、「庶民の味方」と呼ばれる魚たちだ。イワシは高くなったが、アジ、サバ、スルメイカが庶民の食卓を支えている。

 卸売場の通路には、アジと氷水が入った発泡スチロールの箱が山のように積まれ、一つだけふたが開けてある。箱に貼られた紙には、産地と運び込んだ大卸の社名が印刷され、書きなぐるように「48―50 194」といった数字が記されている。

 アジは1箱5キロで売り買いする。手書きの数字は、48匹~50匹で5キロになるサイズをそろえた箱で、同じものが今日は194箱入荷している――という意味。ふたが開いているのは、その「見本」だ。

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 「194のアジ、買ったよ」…

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