ホンダジェット、クラス最速を体感 日本市場で広がるか

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木村聡史
【動画】国内で初めて開かれたホンダジェットの報道機関向け試乗会=木村聡史撮影

 日本で受注を始めたホンダの小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の国内初の報道機関向け試乗会が5日、富士山静岡空港(静岡県牧之原市)であった。昨年の出荷数が世界一となり好調だが、市場が成熟していない日本でも飛躍できるのか。乗り心地を試してみた。

 試乗会は、空港を離陸し、静岡県内の上空を約1時間周回して空港に戻るルート。機体は5月下旬に発表したばかりの新型機で、水色と白を配した流線形のデザインが映える。

 正午前に離陸。最大瞬間風速が秒速14メートルとやや強い風が吹くあいにくの天気だったが、一気に上昇し、揺れを感じたのはわずかだった。離陸時の上昇速度は小型ジェット機(重量5・7トン以下)クラスでは最速。ホンダが「空飛ぶスポーツカー」と呼ぶゆえんだ。

 最大の特徴は、主翼の上にエンジンを配置していること。空気抵抗が少ないことによる燃費の良さや、静かで広々とした室内空間が売りで、昨年の出荷数43機は、小型ジェット機で米セスナの主力機を抜いて世界一になった。

 機内には座席が6席あり、コックピットの2席を除く4席は向かい合って座る。座席間の距離は広めで、ゆったりと座れる。飛行中の騒音は旅客機よりは大きく感じるが、会話には全く支障がない程度だ。

 主に企業の幹部がビジネスで都市間を移動する際の利用を見込む。航続距離は2661キロ。羽田空港から中国・北京や台湾・台北まで途中で給油せずに飛行できる。国内なら84の空港で離着陸が可能だ。

 最高高度2万9千フィート(約8800メートル)の約1時間の飛行。快適さは実感できたが、やはり課題は525万ドル(約5億7700万円)という価格。ビジネスジェットが欧米に比べて普及していない日本でも広がるかは未知数だ。

■藤野社長「日本の保有機数…

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