【アーカイブ】行動するリベラルを貫いて 宇沢弘文

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インタビュー・藤生京子
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【2004年11月20日】

 列島改造に沸いていた時代から公害や乱開発の愚を追及し、暗礁に乗り上げていた成田空港問題では調停役も引き受けた。ラグビー部仕込みのフェアプレーと連帯の精神が信条の「オールドリベラリスト」。21世紀の人類的課題と呼ぶ地球環境問題の啓発に、執念を燃やし続ける。

     ◇

 東大大学院の特別研究生からスタンフォード大へ移ったのは、56年でした。僕は共産党員ではなかったけど、同級生の多くと同様、マルキシズムにひかれてたから、アメリカで学問するなんて裏切りに近い。1年で戻るつもりでいた。

 ところが、すばらしい環境で。自由闊達(かったつ)、実にリベラルなんですね。その後、シカゴ大へ移り、10年以上をヴェブレンら制度学派の研究のために費やしました。

 その古きよきリベラリズムの…

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