(EYE モニターの目)今月のテーマ:食と料理に関する記事

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 ■「少々」「軽く炒める」とは

 子どもが生まれたことをきっかけに料理を始めた。まずは子どもがよく食べてくれるものを、次に健康に役立ちそうなものを、と朝日新聞デジタルで見たメニューを参考にした。朝日新聞に限らずレシピについて思うのは、「少々」「軽く炒める」といった表現の程度がよく分からないことだ。レシピ執筆における永遠のテーマかもしれないが、ここがもっと分かりやすくなると、出来栄えに差がつくような気がする。(田村卓也 48歳 東京都)

 ■QRコードから宝の山発見

 SNSには料理の手順を簡略にまとめた投稿が載り、画像を追いながら手軽においしい一品が作れる時代。今まで朝日新聞の「料理メモ」を参考に料理することはなかったが、それらとの違いは何なのか。紙面でじっくり見ると字がびっしり、写真も白黒で料理の色合いが分からない。だが、QRコードからスマホで見ると、完成品のカラー写真があり、過去の同時期の膨大なレシピも載っていた。宝の山を見た気持ちになった。(中込葉月 54歳 東京都)

 ■健康寿命、意識したレシピを

 超高齢化社会を迎え、健康で過ごすために、「未病」対策に関心を持つ人は多いのではないかと思う。未病とは、病気ではないけれども健康でもない状態のこと。健康寿命を意識したレシピ、例えば血圧高めの方向けに塩分控えめでもおいしいレシピ、内臓脂肪が多めの方でも食べ応えがあり満足できるレシピ、糖尿病予備軍の方も無理せず食べられるレシピなど、「未病」対策の料理を紹介してもらえるとうれしい。(堂阪陽子 53歳 兵庫県)

 ■食料自給率の現状をもっと

 日本の食料自給率の低さがしばしば話題になるが、食材ごとの輸出入の状況や、消費者に届くまでの段階別のCO2排出量などをあらためて知りたい。また、食の貧困が報じられているが、貧困世帯が十分に栄養を摂取できているのか、具体的なデータがあれば知りたい。支援策も随時、報じてほしい。生きていく上で、料理する力はだれもが持つべきだと思う。例えば春にはひとり暮らし1年生向けの料理連載を企画してみてはどうか。(森下博史 65歳 広島県)

 <読んで発見、心が動く食の記事を>

 担当している食の連載には、主なものに「料理メモ」「人生レシピ」「食の職人」があります。

 毎日掲載している「料理メモ」は料理研究家によるレシピです。旬の食材を使い、1週間の中で調理法が偏らないように工夫しています。デジタル版では、過去に掲載した1万件以上のレシピを、食材のほか調理時間や塩分、カロリー別でも検索できます。「今日何を作ろう」と思ったときにヒントにしていただけるとうれしいです。

 生きるために食べることは欠かせません。ただ、暮らし方や健康状態などに応じて必要とする情報は人それぞれ。様々な媒体に情報があふれている中、どんな方に向けて発信するのか悩むこともあります。

 一方で、レシピに限らず食の分野で「今」を伝える記事はまだ足りないとも思います。読んで発見があり、心が動く食の記事をお届けしたいと模索していきます。(くらし報道部次長・山田佳奈)

 ◇東京本社発行の朝刊、夕刊の最終版をもとにしています

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