(日曜に想う)イラク戦争から得た教訓は 論説委員・国末憲人

有料記事日曜に想う

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 エッフェル塔に近いパリのカフェに入ると、奥の席で1人の紳士が手を上げた。日本語で声をかけてくる。

 「お久しぶり」

 フランスの元駐日大使モーリス・グルドモンターニュ氏(69)である。イラク戦争が起きた2003年に国際会議で会話を交わして以来、20年ぶりの再会だ。

 柔和な表情は変わらないが、白髪…

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    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2023年4月2日11時40分 投稿
    【視点】

    「安全保障が重要なのは、安心感や不安といった大衆心理に結びつくからだ。米国は、戦争後の地域安全保障に思いが至らず、イスラム過激派の伸長を招いた」との国末さんの指摘は重要な点だが、一つ大きな問題を孕んでいる。それは、イラク戦争が9.11後の「

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