(売れてる本)『ベルリンは晴れているか』 深緑野分〈著〉

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 ■人間性の崩壊抉るミステリ

 日本人作家が書いた日本人の登場しない、ドイツ舞台のミステリだが、作家の国籍など全く気にならない。なんとも凄(すご)い構築力である。

 舞台は一九四五年のベルリン。米ソ英仏連合軍が占領し、七月のポツダム会談に入る直前、奇妙な殺人事件が起きる。

 主人公アウグステは、米軍…

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