小林製薬は10日、2024年12月期の業績予想を取り下げて「未定」とした。同社の紅麴(こうじ)原料を使ったサプリメントが原因と疑われる健康被害が出ている問題で、製品回収や入院・通院への補償などの費用が見通せないためだ。同日発表した24年1~3月期決算では、関連で38億6200万円の特別損失を計上した。
今年2月に発表した当初予想は、売上高1856億円(前年比7%増)、営業利益263億円(同2%増)、純利益205億円(同0・8%増)。純利益ベースで27期連続の増益となるはずだったが、撤回に追い込まれた。
同社は、機能性表示食品の「紅麹(こうじ)コレステヘルプ」など自社のサプリ約100万個分の回収を大阪市から命じられているほか、紅麴原料を供給した食品メーカーなどの製品回収費用も負担する方針。8日夕方時点で5人の死者、273人の入院患者を含む健康被害に関する医療費の支払いも始めている。
1~3月期に計上した特別損…
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