孤独のグルメに登場したソウルフード「素ラーメン」、海外進出
清野貴幸
うどんのだしに入れるのは中華麺、具には天かす。鳥取市民にソウルフードとして愛され、人気漫画「孤独のグルメ」にも登場した「素(す)ラーメン」。今春、海を越えた。
素ラーメン発祥の店とされるのは、市中心部で創業110年を超える「武蔵屋食堂」。4代目店主の吉村泰行さん(50)によると、2代目の祖父虎男さんが戦後の1953年ごろ、多くの人に安くラーメンを食べてもらいたいと考案したという。
手間とコストのかかるラーメンスープの代わりに使ったのが、既にメニューにあったうどんのだし。低価格重視の名残か今も具材は天かす、かまぼこ、モヤシ、ネギとあっさり系だ。
市出身の漫画家、故・谷口ジローさんの人気漫画「孤独のグルメ」にも登場。この漫画を外箱に印刷し、武蔵屋が監修した土産用の素ラーメンは市内の百貨店や道の駅で売られている。
この土産品が海外進出の仲介…