黒い瞳の不思議な力 女性が撮り続けた「相談相手」タンタンの姿

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石田貴子
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 まちの動物園にパンダがやってくる――。神戸市の尾崎真由美さん(60)は24年前、ニュースに心躍った。

 その5年前に阪神大震災が発生し、大好きだった神戸の街並みが崩れた。観光客も足が遠のいてしまっていた、と振り返る。船の仕事をしていた尾崎さんの父は、港が震災の影響を受けたことで仕事が減り引退。尾崎さんの知人は何人も亡くなっていた。

 尾崎さんは同市立王子動物園に子どもと一緒に向かった。震災直後に水をもらう人の列は見ていたが、娯楽のために行列ができるのを久しぶりに見た気がした。

 パンダに会えると思うとドキドキした。

 多いときは年に100回ほど、タンタンに会うために動物園に来ていたという尾崎さん。記事の後半では、尾崎さんがこれまでに撮ったタンタンの写真や、タンタンを愛した全国のファンのメッセージもご覧になれます。

 並んでいる人が笑顔で、「も…

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    稲崎航一
    (朝日新聞大阪スポーツ部長)
    2024年5月10日12時25分 投稿
    【視点】

    神戸市在住のわたしも「タンタン」に癒やされたひとりです。 上野にいた「シャンシャン」もかわいかったし、子だくさんでじっくり多くのパンダを見られる白浜の「浜家」も好きなのですが、タンタンは違う。孤独で、その劇的な生き様にひかれてしまうのです。

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