「社会の理解はまだ移行期」 認知症高齢者、2040年に584万人

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吉備彩日 聞き手・吉備彩日
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 2040年には、65歳以上の高齢者のうち、およそ3人に1人は認知症か、その前段階の「軽度認知障害(MCI)」になる――。こうした推計を厚生労働省が8日に公表した。高齢になるほど有病率(病気にかかっている人の割合)は上がるため、将来的には認知症などの人はさらに多くなる可能性があるという。

 推計によると、22年時点の認知症の人は65歳以上のうち443万人(12・3%)で、MCIの人は558万人(15・5%)だった。

 認知症の人の割合は65~69歳で1・1%にとどまるが、85歳以上では3割超に。男女別にみると、85~89歳では男性が25・2%、女性が大きく上回って37・2%だった。

 25年は471万人(12・9%)で22年比0・6ポイント増えた。40年には584万人(14・9%)、60年には645万人(17・7%)で同5・4ポイント増を見込む。65歳以上のうちおよそ6人に1人となる。

 MCIの人の将来推計は初。40年に612万人(15・6%)、60年に632万人(17・4%)と推計され、認知症の人とあわせると、およそ3人に1人が認知機能にかかわる症状があることになる。

 今回の推計は、22~23年…

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