「死ぬなら家族一緒」 ガザ戦闘7カ月 破壊の損失規模、徐々に判明

有料記事イスラエル・パレスチナ問題

ラファ=ムハンマド・マンスール エルサレム=高久潤
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 イスラエルの攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ。戦闘開始から7カ月が経つなか、攻撃によるガザの被害の規模が国際機関のデータで浮かび上がってきた。戦闘が終結したとしても、ガザの復興がどうなるかは見通せない。負傷者であふれる病院では医療従事者が懸命の治療にあたるが、医療従事者や患者が攻撃の犠牲になるケースもあとをたたない。

 イスラエル軍が地上部隊の投入を予告している最南部ラファ。日が傾きかけるころ、爆撃音が増えてくる。ガザ全域からの避難民も含めて150万人が集結しているとみられ、テント生活も長期化する。時にテントに、また別の時には知人宅に。住民は家族単位で移動していることも多い。「家族は同じ部屋で寝ることにしている」と話す人たちが多い。

 電気があまりつけられず、小さい子どもが怖がるという理由もあるが、最近よく話に出るようになったのが「もし爆撃で死ぬなら、家族で一緒がいい」という言葉だ。冗談として語られ始めたことだが、今では笑ってそう話す人は少なくなった。実際、爆撃で建物が崩れた結果、家族ごと死んでしまうケースが繰り返されている。

経済損失は1兆円超、医療機関の機能不全が深刻に

 戦闘による被害の長期的な影…

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