「グローバルサウスとG7の橋渡しに」上川外相、アフリカ歴訪を終え

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松山紫乃
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 上川陽子外相は1日、アフリカ3カ国の歴訪を終え、経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会に出席するためパリへ出発した。南米を訪問する岸田文雄首相と手分けする形で、中国やロシアとつながりが深い国が多いグローバルサウス(新興・途上国)との連携強化を図った。来年8月にアフリカ諸国の首脳らを横浜に招くアフリカ開発会議(TICAD)の準備も進めた。

 上川氏は5日間でマダガスカル、コートジボワールナイジェリアを訪問。中国は今年1月に王毅(ワンイー)共産党政治局員兼外相がアフリカと中南米の国々を歴訪するなど、グローバルサウスへの関与を強めている。日本側には「アフリカは自国の成長につながれば中国だろうとロシアだろうと歓迎する。支援の『量』では日本は負ける」(外務省幹部)との懸念があり、「質」を意識した経済協力を各国の大統領や外相と確認した。

 海上交通路(シーレーン)の要衝、マダガスカルには、都市圏の広域開発と重要鉱物の生産技術の底上げに向けた協力を日本側は申し出た。西アフリカの物流拠点のコートジボワールとは人材育成、アフリカ最大の人口2億人超を擁するナイジェリアとは食料安全保障や感染症対策のほか、スタートアップやベンチャーの投資拡大などで合意。TICADの準備会合となる今年8月の閣僚会合に向けた協力を各国と確認した。

 上川氏は4月30日、ナイジ…

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