「国民と共に」令和流 コロナ禍を乗り越え 天皇陛下即位5年

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力丸祥子 中田絢子

 天皇陛下は、1日で即位から5年を迎えた。新型コロナウイルスの感染拡大により、3年近く地方訪問の自粛を余儀なくされたが、昨年5月には、コロナの感染症法上の位置づけが「5類」に下がり、従来の活動を取り戻しつつある。今春には能登半島地震の被災地を2度にわたって見舞うなど「国民の中に入る皇室」を目指す天皇陛下の活動はこれからますます広がる。

 天皇陛下は4月12日、元日に起きた能登半島地震の爪痕が生々しい石川県穴水町の商店街を訪れた。1階が完全につぶれた商店、散乱した民家の木材。傍らの皇后雅子さまも真剣なまなざしで街を見渡していた。

 「声をかけてもいいですか」

 両陛下は、案内していた吉村光輝町長らにそう尋ね、1軒の美容室に歩み寄った。周辺では数少ない営業を再開していた店舗で、中から窓越しに手を振る人々がいることに気がついたからだった。

 吉村町長は驚いた。両陛下の…

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