がん手術中に死亡3件、執刀は同じ医師 なぜ?問われた病院の水準

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嶋田圭一郎
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 公立学校共済組合東海中央病院(岐阜県各務原市、松井春雄病院長)で2016~22年、同じ外科医による肝臓切除の手術中にがん患者3人が大量出血で死亡した医療事故で、病院は3月、肝臓切除手術の中止などの再発防止策を公表した。主な再発防止策=《》の内容=に至った背景を、内部資料や音声記録、関係者への取材から探った。

患者側に示されなかった選択肢

 《肝臓切除手術は実施しない。対応可能な手術症例を明確化し、ハイリスクな症例は専門施設へ紹介する》

 第三者を交えた院内の医療事故調査では、医師の技量も含め、病院がそもそも難度の高い手術に対応できる水準にあったのかが問われた。

 2例目(18年)は輸血の準…

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