足尾銅山鉱毒事件の田中正造、高校生が語るその魅力とは

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水山和敬
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 足尾銅山鉱毒事件の解決に奔走した田中正造(1841~1913)に魅了された高校生がいる。千葉県の私立成田高校3年、芝優太さん(17)だ。全集に目を通し、渡良瀬遊水地などに足を運ぶ。高校生の全国大会で研究成果を披露する。そんな活動が関係者の目にとまり、群馬県館林市で5月に開かれる会合で、講演することになった。

 会合は、NPO法人「足尾鉱毒事件田中正造記念館」(群馬県館林市)の主催。記念講演として、芝さんは「田中正造の秘められた現代的な意味にせまる」をテーマに話す。総会は20回目でこれまでは大学教授や郷土史家を招いてきたが、高校生が登場するのは初めてのことだ。

 芝さんが田中を知ったのは小学5年の時。社会の授業で、好きな歴史上の人物を調べる課題が出された。同級生たちは織田信長らを選んだが、芝さんは「みんなと一緒は嫌だな」。教科書を後ろからめくっていると、ひげだらけの人物の写真が目にとまった。田中だ。

 「何だ、変な人」…

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