給食の牛乳で体調不良600人超 宮城県の小中学校生、腹痛など訴え

吉村美耶 福留庸友 中島嘉克
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 宮城県内の小中学校で、25日に出された牛乳を飲んだ複数の児童生徒が体調不良を訴えていることがわかった。朝日新聞の取材では、600人超が腹痛などの症状を訴えている。牛乳の製造会社は「原因究明を進める」としている。

 牛乳を提供したのは東北森永乳業仙台市)。親会社の森永乳業(東京都港区)によると、25日午後1時ごろ、複数の給食センターから「児童生徒からいつもと違う味がするなどの訴えがあった」と申し出があった。

 牛乳は24日に製造し、賞味期限は5月3日だった。同社は「現時点で原因を特定できていない。原因究明を進める」としている。

 県によると、東北森永乳業の牛乳が提供されているのは県内12市町。このうち仙台市では39の小中学校で337人が腹痛や嘔吐(おうと)などの体調不良を訴えた。市保健所は25日から、同社に立ち入り調査を実施しているという。

 このほか朝日新聞が取材したところ、岩沼市、山元町、名取市、亘理町、角田市、多賀城市で児童生徒ら約300人が腹痛などの体調不良を訴えているという。山元町では下痢を訴える児童生徒も16人いる。入院の報告はいずれもないが、快方に向かっているという。名取市では腹痛や下痢、吐き気などを理由に欠席している児童生徒が21人いるという。

 東北森永乳業は原因の特定と再発防止が実施できるまでの間、牛乳の提供を停止するとした。各教委では児童生徒に水筒を持たせたり、学校の備蓄の水を使用したりするよう呼びかけている。(吉村美耶、福留庸友、中島嘉克)

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