芸人との2刀流社長 岡博之さん やる気を支えた駅弁の「掛け紙」

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聞き手・太田匡彦
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 お笑いコンビ「ブッチャーブラザーズ」のリッキーこと岡博之さん(65)は昨年、自身が所属する芸能事務所サンミュージックプロダクションの社長に就任しました。「歌手を育てたい」と意気込んでいますが、経営に携わるようになって一つだけ残念なこともあると言います。岡さんのやる気をかき立ててきたものとは――。

「裏方トップ」が演者も続ける意味

 昨年11月、芸能事務所サンミュージックプロダクションの社長になりました。10年以上前に取締役就任を打診された際、相沢(正久・現会長)に「(1981年に結成したお笑いコンビ)ブッチャーブラザーズのリッキーという芸人はやめない」という条件を出したのですが、まさか社長になるとは思わなかった。そういうわけでいま、社長兼芸人です。

 演者(出役(でやく))と経営陣を始めとする裏方は、事務所の両輪です。両者のことがわかる人間がトップにいるのは悪くないんじゃないでしょうか。演者は基本、自分のことだけ気にしている。裏方のことを考えないものです。一方で裏方は演者のことを一心に考えている。あまりバランスがよくないんです。

 でも裏方のトップである僕が、演者でもある。風通しが格段に良くなったと思います。社長になった途端、両者からの相談が異常に増えたのも、その表れでしょう。

地方営業に行く「最大の楽しみ」

 もともと裏方志向なんです…

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