パリ五輪・フランス選手団の開会式用衣装、デザインの着想は?

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Vanessa Friedman/The New York Times 翻訳=天野みすず/朝日新聞GLOBE編集部

Will the French Olympic Team Be Best Dressed at the Opening Ceremony?

 2024年の夏季オリンピックは、様々なセレモニー用衣装から競技用ユニホーム、表彰台用キット、グッズまで、大がかりなファッションショーになるだろう。なかでも、フランス選手団が開会式で着用する衣装ほど重みのある衣装はないだろう。

 フランスは開催国であるだけでなく、世界最大の高級ブランドのコングロマリット(複合企業体)であるLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)を主要スポンサーに迎えている。つまり、開会式の衣装から始まって、ファッションやそのほかのあらゆるぜいたくでシックな匠(たくみ)の技による作品がイベントのストーリーの一部となっている。それらは、フランスという国やフランスの選手だけでなく、フランスらしさそのもの、フレンチスタイルの「言葉では言い表せない魅力」を表現しなければならないのだ。また、ヨーロッパの夏の暑さの中、セーヌ河畔を行進する約1400人のオリンピック・パラリンピック選手団に似合うものでなければならないのだ。

 そんなプレッシャーをものともせず、大会まであと100日となった4月16日、(採火式が行われ)アテネからパリに向け五輪の聖火が出発する日に、ついにその姿が明らかになった。

衣装のデザインにはフランス版「VOGUE」元編集長のカリーヌ・ロワトフェルド氏が携わりました。NYTのファッション・ディレクターがインタビューしました。

 起用されたのはベルルッティ…

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