【名人戦を写真で】第2局に勝利し、記者の質問に答える藤井聡太名人

佐藤圭司
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 藤井聡太名人(21)=竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖と合わせ八冠=に豊島将之九段(33)が挑む第82期将棋名人戦七番勝負第2局(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛、千葉県成田市など地元主催)は24日朝、同市の成田山新勝寺で再開され、2日目に入った。夜までに終局する見込み。

 初防衛を目指す藤井名人が開幕2連勝を飾るか、豊島挑戦者が公式戦での対藤井名人戦の連敗を10で止め、名人戦七番勝負もタイに戻すか――。注目の第2局の戦型は「相懸かり」。先手番の豊島挑戦者が「ひねり飛車」模様の趣向を見せたのに対し、藤井名人が積極的に応戦。1日目終了時点での検討陣の評判は「名人の模様が良さそう」だった。

 一夜明けて24日、成田山新勝寺付近は曇り模様。午前8時48分ごろ、豊島挑戦者、同49分ごろ藤井名人が入室。記録係の福田晴紀三段(23)の棋譜読み上げで1日目の指し手を再現した後、立会人の森内俊之九段(53)が封じ手を開封した。豊島挑戦者が前日午後6時半に封じていた39手目は▲2七歩だった。将来、△2六桂と打たれる筋を消し、陣形を整えた手だ。副立会人兼解説者の佐藤和俊七段(45)は「私が封じ手予想の本命に挙げていた▲6六銀は、実は危なかったようです。以下△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△7六飛▲7七金△6六飛▲同金△4五銀(飛車取り)という変化があります。2七歩がいない先手玉は薄く、後手に飛車を持たれると痛い。封じ手の▲2七歩は受け重視の、辛抱の手です。本来、2筋の歩は攻めに使いたいところでしたから」と解説。

 藤井名人の40手目△3三桂は、将来の△1五歩▲同歩△1七歩▲同香△2五桂といった端攻めを見据えた手。豊島挑戦者は41手目▲7六飛と好位置に飛車を移したが、「次に何を指すか、なかなか難しそう」と佐藤七段。

 佐藤七段は「豊島挑戦者が不利は自認し、辛抱をしてチャンスを待つ姿勢に切り替えたように見えます。この後の両者の指し手次第ですが、長い将棋になるかもしれません」と解説した。(佐藤圭司)

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